ひかりあめの暢弘です。
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アンナ・モーガンは、
1997年に102歳で亡くなりましたが、
彼女は医学史上で、
最も詳しく調べられた長寿者でした。
科学者が最も関心を寄せたのは、
脳の機能試験における彼女の成績でした。
注意力の維持に関するテストで、
当時101歳だったアンナは、
ほんの一瞬、見せられた7桁の数字を、
たやすく声に出して伝えることができ、
5桁の数字を見せて、
それを反対から再現するよう求められても、
苦も無くやってみせました。
同様に、単語のスペルを、
逆に綴ることも朝飯前でした。
また、見たモノを意味付けする、
視覚的位置の弁別能力テストでは、
複雑な絵でさえも、うまく描いてみせ、
彼女よりも40歳若く、
認知機能に問題の無い人と、
同じ成績を叩き出しました。
これだけでも、充分過ぎる成績なのですが、
彼女のその認知能力は、
試験を実施する側を圧倒したのです。
その試験とは、彼女の記憶力と、
新たな学習能力を評価するために、
彼らはアンナに風変りな物語を聴かせ、
その後で、それを再現させるセッションを試みたのです。
セッションは、ビデオに記録され、
アンナが、その物語を完璧に再現した様子が残っています。
実験チームに参加した、ある神経生理学者は、
その様子を、以下のように語りました。
アンナは、まったく躊躇うことなく、
そして殆ど間違えずに、
数分前に聴いた物語を、
細部まで再現してみせた。
自分は100回聴かされても、
これほどまで詳しく再現できないけれど、
それを彼女は、
たった一回聴いただけで、
覚えてしまったんだ。
最も難しいレベルのこの認知テストを、
それを実施する者より、
彼女は良い成績を残した。
彼女の人生に対する情熱と姿勢は、
高校2年生のレベルだね。
彼女の人生は、貢献と目的、
そして意義に満ちていたと言います。
歳をとっても、他人との関わりを持ち続け、
精神的な刺激を受け続けている人は、
その認知機能を、最後の最後まで、
機能させるコトを、アンナは証明したのです。
使わなければ失う…という言葉は、
筋力と同じように、
脳の能力にも、あてはまるようです。
使わない頭は、動かさない足と同じで、
力を失って行くのですから、
頭の健康を保つカギは、
目標を持ち、楽しみを持ち、
この世界で自分のすべきことが、
あると知っていることなのでしょうね。
ちなみに、記憶という分野に関しては、
リラックスした状態、
すなわち、副交感神経の優位な状態の方が、
物事を立体的に捉え(右脳記憶)つつ、
思考記憶に繋げられる(左脳記憶)ため、
何歳になっても衰えることはありません。
自分にとって丁度良い連想が、
無理なく実現できるからです。
あなた自身で、
それを証明してみてくださいね。