ひかりあめの暢弘です。
当サイトへのご訪問、感謝します。
人間という生き物は、
通常は言葉でコミュニケーションを行いますが、
人間以外の動物、そして植物、
広義では自然界全体におけるコミュニケーションは、
当たり前のことですが、もっぱら非言語です。
自然界が何をいっているのか、
わかるわけがないと思えば、確かにその通りですが、
実際には、僕たちも自然の一部である以上、
そうしたものとの非言語コミュニケーションを
常に行っていると考えられます。
特にファスティング(断食)をしていると、
自然界のそうした情報、
圧縮されたり、あるいは展開されたりした情報が、
光、色彩、香り、温度、湿度などに詰め込まれ、
五感を通して語り掛けてくるのが判ります。
肯定的なエネルギーが近付いて来ると、
勝手に脈拍が上がって、
ワクワクしたりするのですが、
これはなかなか楽しい経験です。
素直に、そして正直に、
受け容れる姿勢を大切にしたいと感じます。
実は、このワクワク感によって、
リンパの流れを改善させるための、
かなり良質な筋肉収縮が期待できるのです。
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さて今日の、リンパのお話しの最終話では、
リンパの流れる速さに着目します。
体内には、血管を流れる血液と、
リンパ管を流れるリンパ液の2つの流れが存在し、
どちらも最終的には心臓に向かいますが、
性質や役割は全く異なります。
血液は、心臓から動脈に入り、
末端で毛細血管に至ると、
今度は静脈から心臓へと戻っていきます。
主な役割は身体に必要な酸素や栄養素を細胞に届け、
各部で生じた老廃物や二酸化炭素を運び出すなどで、
「往路」の動脈も、「帰路」の静脈も、
心臓のポンプ機能によって全身を循環しています。
一方、リンパの働きは、
沁み出した組織液中にあるタンパク質などの栄養素を、
リンパ管で回収し、
最終的には静脈に合流させることです。
またリンパは、老廃物や異物の侵入を防ぐ働きをしています。
リンパ管は血管とは異なり、
常に循環しているのではなく、
心臓に向かう「帰路」だけの一方通行だという点も、
連載の第一話で説明した通りです。
血液が心臓によるポンプ機能で血管中を流れるのに対し、
リンパ系には、心臓のようなポンプ機能がありません。
代りに、リンパ管自体に、
自発的に収縮するポンプ機能があって、
この作用によって、リンパ液に流れが生じます。
但し、心臓のように強力なポンプ機能は持たず、
また、リンパ管に流れ込むリンパ液自体も少ないため、
リンパは血液と異なり、
ゆっくりと流れることになります。
睡眠中はリンパ管の自発的収縮だけでも良いのですが、
起きて活動しているとき、
いいかえるなら、交感神経が優位な状態では、
リンパ管の周囲にある筋肉が、
重要なポンプ機能の役割をすることになります。
ふくらはぎ等の「むくみ」は、
リンパ管に回収されるはずだった組織液が、
回収されずに残っている状態といえます。
立ちっぱなしで、足がむくんだ、…という話しを良く耳にしますが、
それはつまり、筋肉の収縮が無かったために、
リンパ液が滞ることになったことを意味するのです。
こうした「むくみ」を解消させるには、
方法は2つしかありません。
一つは、身体を動かして筋肉を収縮させること、
もう一つは、リンパ管に外部から刺激を与えて、
滞っていたリンパ液をの流れを改善させることです。
リンパ液の流れが改善されると、
それはすなわち、体内のデトックスが改善されることであり、
結果として栄養素が細胞に行き渡り、
臓器の働きが改善されるなど、自ずと代謝も改善されます。
僕は、事あるごとにウォーキングの励行を呼び掛けますが、
これは脊椎を弛緩させて、
脳脊髄液の流れを良くするだけでなく、
リンパの流れも促進させるため、
むくみが解消されるだけでなく、
身体の弱った部位の修復にも効果があるのです。
さらには、そんな理想的なウォーキングが習慣化されれば、
連載の第二話でご紹介した、
深いリンパに対する良質な刺激にもなります。
リンパマッサージは確かに気持ち良いですが、
残念ながら、その効果は一時的なことでしかなく、
本質的なリンパの改善を目指すのであれば、
脊椎の弛緩と、筋肉収縮を自動的に刺激する
ウォーキング以上の習慣はありません。
野良の犬や猫たちが、
その美しい背中のラインを披露しながら、
わが道を歩く姿は、
最高の健康法を僕たちに教えてくれているのでしょう。
長い連載にお付き合い下さり、
ありがとうございました。