【あしたの知恵】ここまでちがう円グラフと棒グラフ/視覚的フレーミング効果のもたらす安心感/まだある↗️もうない↘️の心理学

視覚的フレーミング効果 あしたの知恵

沖縄在住の光雨ゆうすけです😊
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スマートフォンのバッテリー残量表示

下のスクリーンショットは、
僕の愛用するスマートフォンのホーム画面です。

ホーム画面

右上のバッテリー残量表示をみてください。

見慣れない円…がありますよね。
これはループ表示というバッテリー残量手法です。

スマートフォンにおける、
一般的なバッテリー残量表示は、

電池を横(もしくは縦)にした形状の棒グラフで、
数値による残量表示をともなう場合もあります。

ループ表示

僕も数日前までは、
しかも過去に利用したスマートフォンすべてで、

棒グラフによるバッテリー残量表示が、
あたりまえでした。

ですから、
残量が50%を切ったあたりから、
そわそわしだし、

30%台になると充電するかどうかを迷いました。

特にベジキッチンの撮影のある日などは、
なんの根拠もありませんが、

残量として50%はあってほしいと、
勝手に思っていました。

たとえが悪いのですが、
バッテリーの呪縛にとらわれているようでした。

ふとしたことから、
このループ表示をみつけ、
つかいはじめたところ、

その曖昧(あいまい)ながら深い不安感が、
うそのように消え、

その円のもたらす安心感に驚かされたのです。
同じバッテリー残量30%であっても、

一般的な棒グラフだと、
直感的にこう⬇️感じます。

もう、30%しかない…

ところが円グラフだと、
不思議とこう⬇️感じるのです。

まだ、30%ある…

これは僕だけの主観だろうかと思い、
調べてみたところ、

それは科学的根拠のある心理現象だったのです。

視覚的フレーミング効果

同じ情報をどうみせるかで、
受け取りかたの異なる心理的傾向のことを、

フレーミング効果(framing effect)といいます。

一般的なバッテリー残量表示に、
つかわれる棒グラフは、

減っていく感じや、
目減りする感じを強調しやすいのですが、

それに対して僕のつかいはじめた、
ループ表示に代表される円グラフは、

全体の一部が残っているようにみえるため、
視覚的に「まだある」と感じさせます。

そもそも「円」には、
完結や循環、自然をイメージさせるチカラがあるため、

円形をバッテリー表示に応用することで、
残量をポジティブに受けとめやすくなるのです。

人間工学の分野でも応用されている

医療分野の研究では、
患者さんにリスクを説明する際、

グラフの形や色づかいによって、
患者さんの不安の感じ方が、
大きく変わることが確認されています。

また、

工業デザインやプレゼンテーションなどにおいても、
進捗状況などの表示に「円形」を採用することで、

見る人に安心感や達成感を、
与えることが証明されています。

たとえば万歩計の場合、
従来の数字だけ表示する場合⬇️と、


フィットネスアプリのように、
目標値に対する達成率が、
円グラフで表示される場合とでは、

後者であれば、
目標に対して前向きになり、
達成感も高まるのではないでしょうか。

つまり生活のあちらこちらに、
こうした工夫がちりばめられているのです。

スマートフォンのバッテリー表示が棒グラフのワケ

これは憶測です。

スマートフォン全盛となる以前のガラケー時代から、
携帯端末のバッテリー問題は深刻でした。

高機能であればバッテリーの減りははやく、
また当時はバッテリー容量も少なかったのです。

へたをすると、
丸一日つかうことができず、
充電スタンドを探す必要さえありました。

ですからユーザーに、
その危機感を理解してほしいと願い、

減っていく感じを強調する、
棒グラフを採用したのかもしれません。

かつての携帯端末と比較して、
昨今のスマートフォンのバッテリーは進化しており、
容量もかつての数倍です。

CPUやOSが肥大化したせいで、
バッテリー消耗もはげしいのも確かですが、

そうした状況を客観的に吟味し、
自身の携帯端末との付き合いかたを踏まえたうえで、

これから先のバッテリー残量表示に、
ループ表示が適切なのかどうか、
判断してみるのも楽しいかもしれません😊