ふたつの反応

同じ事実を目の前にしても、
人はそれぞれの反応をするモノです。

そして多くの場合、彼らの過去の経験が、
その瞬間の反応を決定付けます。

僕は、日々のカウンセリングの中で、

その人独特の反応が、
独自の生き辛さを演出してしまっている話しを、
例を挙げて説明するようにしていますが、

先日まさに、その好例とも言える風景に出会いました。

早朝のウォーキングが日課の僕ですが、
午前中に時間を作れなかったその日の僕は、
夕方の街並みを歩いていました。

丁度、小学生の下校時間でした。

小学校から降りる坂の途中で、
派手に分解してしまったビニル傘を前に、

肩を落とし、膝を抱えて地面に座り込んだ、
絶望しかけた表情の少年と、

そんな彼とは対照的に、
嬉々として傘をいじり回す少年がいました。

その日は、午後から突風が吹いていたので、

強い風の煽りを受けたその傘は、
無残にも壊れてしまったのでしょうが、

あまりにも、このふたりの表情が違い過ぎるのです。

興味の湧いた僕は、ウォーキングを一時中止し、
一体何があったのか、彼等に問い掛けるコトにしました。

絶望している少年は、半泣き状態で、こう言いました。

 風で傘が壊れちゃったんだけど、
 絶対、僕が振り回したせいで、傘が壊れたコトにされるんだ。
 母さんは、信用しないに決まってる!

体格のしっかりした男の子でしたので、
その風体とセリフのギャップが、いっそう複雑な雰囲気を醸し出していました。

一方、嬉々として傘をいじる少年は…、

 おじさん、知ってた?
 傘の骨って、すっげぇ、カッコいい!
 こんなところに、こんなにちっちゃな仕掛けが、
 いっぱいあるんだぜ。

こちらの少年は、痩せ型でメガネをしています。

そして、傘の骨一本一本を、中央で繋ぐヒンジ部に、
目をキラキラと輝かせているのです。

壊れてしまった傘という現実を前に、
あまりにもポジティブな少年と、ネガティブな少年のいるその風景は、

どこか、この社会を象徴するように見えました。

僕は、その傘の修理を手伝い、
不格好ながら開閉が出来るまで修復してから、
彼等に言いました。

 ふたりとも、イイ経験をしたね。

すると、

 もう、やだよ!
 こんな不格好な傘じゃ、
 家に持って帰れないよ。
 母さんに、絶対怒られるよ。

…と、相変わらず悲観的な大柄の少年と、

 おじさん、天才じゃん!
 なんで、そんなコトできるの?
 魔法?

…と、引き続き喜び続ける痩せ型の少年が、
そこにいたのです。

もし貴方なら、どちらの子供の反応をしそうですか?
ちなみに、僕は選択肢ではありません(笑)

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