花療法とその背景【第5話】

12の基本タイプに加え、
心の癖を改善させる、
7種の新しいレメディを揃えたエドワード・バッチは、

この療法利用者のための冊子も、
三度刷新する必要があったようです。

To use the remedies,
take about a cupful of water and add only three or four drops
from the little bottles supplied by the chemist
of the needful herb or herbs, and stir it up.

If it get stale, throw it away and mix more,
or it is desired to keep it for some time
add two teaspoonful of brandy.

レメディを服用するにはコップ一杯の水を用意し、
その中に、薬局で入手した小瓶から、
必要なハーブを3から4滴加え、良く掻き回して下さい。

古くなったら捨て、また新たに作り直して下さい。
しばらくの間、保存させたい場合は、
ティースプーン2杯のブランデーを加えて下さい。

読んでみるとわかりますが、今回の説明中には、
調合ボトルのための薬剤瓶の記述はありません。

日本語訳だけを読むと、
コップでの服用を勧めているようにも見えますが、

原文を併読すると、
「コップを使う」というよりは、

調合用のサイズとして
a cupful を明示しているのが解ります。

であるとすれば、このサイズは8オンスにあたり、
それは、初期の冊子で説明したのと、
同じ量であることを意味します。

この冊子における、これらの記述の後には、
一回の服用に関して
a teaspoonful という単語を見つけることができます。

調合サイズの8オンスに対して、
一回の服用が a teaspoonful の意味する1/6オンスなら、
全体が約2週間分のエッセンスであるという計算になります。

この点も、初期の冊子と同じですが、
最初の版では、調合ボトルという発想は無かったので、
同じ意味合いであるとは言えません。

また、第二版までは書かれていなかった、
保存のための記述が、ついに登場しました。

全量に対して使用するブランデー量が少ないのは、
緯度の高い英国ならではの内容です。

僕の住む沖縄では、
こんな微量なブランデーでは、
エッセンスは、すぐに腐敗してしまいます。

また、この第三版における処方説明の中では、
子供の場合、成人の場合のような、
使用制限とも読み取れる表記が別に書かれています。

つまり、まるで一般の薬剤と同じように、
大人と子供で、一回量の指示が異なるのです。

これは、この第三版のみの特徴であり、
最終版では見当たりません。

さらには、重症の場合、慢性的問題の場合、
また、意識を失っている場合などについても、
具体的な処方例が示されており、

臨床数の増加とともに、
彼自身も試行錯誤していたことが解ります。

この冊子の出版された翌年は、
彼にとって最も過酷な一年となりました。

彼の作り出した新しい自然療法のアウトラインが、
明確になればなるほど、
英国医師会との衝突も激しくなり、

さらには、自らの健康状態の悪化についても察していた彼は、
最後のシリーズの完成に費やせる時間が、
殆ど残っていないコトを知っていたからです。

→明日に続く

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