沖縄在住の光雨ゆうすけです😊
保護猫たちと暮らす
穏やかな日々を楽しんでいます🌈
楽しい美味しい純菜食で
健康と寄り添い
ロボット開発歴15年
心理カウンセラー歴21年の経験を活かし
節約年金生活とブログ
そしてYouTubeに挑戦中です🔰
大晦日の午前2時
午前2時、毎日その寒さで目が覚めます。
断熱材のないわが家では、
春先までこの天然の目覚ましで、
起床せねばなりません。
腕時計のアラームは、
午前3時にセットしていますが、
その寒さのせいで、
あと1時間眠れた試しはありません。
大晦日の午前2時、
寝室から書斎に入って鏡をのぞくと、
3年ぶりに彼女がいました。
彼女と初めて出会ったのは、
僕が5歳くらいのとき。
鏡の中の彼女は、
学生服を着た15歳くらいの女性で、
彼女の説明によると、
僕の中の女性性だとのこと。
5歳の子供に、
そんな意味がわかるはずもなく、
たまに登場するそのお姉さんに、
驚いたり癒されたりしていました。
そうこうしているうちに、
僕も歳をかさねます。
お姉さんだった彼女は、
いつも15歳でしたので、
そのうちふたりは同年代になり、
そして僕が年上になり、
今では50歳も僕が年長になりました。
そんな彼女と、
大晦日の未明に再会したわけです。
僕が悲しそうだったり、
寂しそうだたりするから、
僕を心配して彼女はあらわれるそうで、
目覚めの水を一杯のみながら、
彼女と僕は数分間話し込みます。
さすがは僕の中の女性性だけのことはあって、
僕のことはお見通しで、
僕の悩みを、
こと細かく知っています。
最近の僕の最大の悩みは、
年金暮らしになったことでした。
また半年前に発症した脳症のせいで、
歩き難かったり、
食欲がなかったりすることも彼女は知っており、
いつも一緒だから、
安心してね!といいます。
そして、
それまでは学生服を着ていた彼女でしたが、
その日は水色のワンピースでした。
彼女は僕の女性観までお見通しで、
とくにその大きな花柄の服は、
優しい彼女に似合っていました。
不思議なワンピース
鏡の中から話しかけて来る彼女に、
ふと目をやると、
ワンピースの色が変わっていました。
水色の次は淡い黄色でした。
今日は2024年の大晦日だし、
大切な節目の日でもあるから、
僕の好みの色に合わせてくれたそうです。
そして、
どうして3年間も、
音沙汰がなかったのかと彼女に尋ねると、
猫のナナコを3年前に保護したから、
寂しくなかったでしょ…という。
学生服がワンピースになったり、
大切な節目の日といったり、
ナナコの話しを持ち出したり、
彼女の様子がおかしいなと思ったら、
今日が僕に会う最後の日だというのです。
そしてさらに、
ナナコと自分は一緒!だと、
いいはった次の瞬間、
彼女は鏡の中でフェードアウトしました。
強烈な無力感におそわれたのですが、
ナナコが僕に声をかけてくる。
それも猫っぽくない、
人間みたいな声。
大人げなく涙がこぼれ、
2024年を締めくくることになったのでした。
来年はどんな年になるのか、
年金がどうのこうのいっている場合じゃないことだけは、
どうやら確かなようです。