続・脊椎を労わる…後編

もう一つの呼吸システムの
ポンプの役割を担う、もう片方の部位は、
脊椎の下端となる仙骨です。

この骨は、出生時には5つの分離した椎体ですが、
時間と供に癒合して、ひとつの塊となります。

そのため、出生時や幼少時に外傷があれば、
この骨の位置も形も歪むコトになりますが、

成長過程における、運動不足による筋肉の減少、
肥満による脂肪の増加、
座位姿勢の悪さなどから、

仙骨の位置がズレるコトも少なくありません。

仙骨が歪めば、骨盤も背骨も歪み、
背骨が歪めば、顔も歪む場合もあり、

こうした、見かけだけの問題以外にも
血流が悪くなり、
代謝も落ちるなどの弊害を生むと同時に

今回のテーマである
もうひとつの呼吸システムを
不安定にしてしまいます。

脳脊髄液の満ち引きを抑制し、
自律神経を不安定にさせてしまうのです。

僕の長女は、
小さな頃から中耳炎を繰り返していましたが、

リンパ液が中耳に溜まって、
細菌が繁殖して起こる炎症が中耳炎であり、

抗生物質によって、細菌を殺すことはできますが、
炎症は一次的に消えても、
リンパ液の滞る問題は解決しません。

リンパ液循環の原動力は呼吸ですが、
だからと言って一日中、
意識して呼吸するコトは不可能です。

つまり、意識せずに、
正しい身体リズムを刻むためには、
自律神経の正常化は不可欠なのです。

脊椎を労わると言うことは、
背骨だけを労わるという意味ではなく、

ポンプとして機能する
頭蓋骨や仙骨のケアも含まれます。

身体は、全体がひとつとして動いており、
症状とは、システム全体の不具合の
象徴のほんの一部でしかありませんから、

その部分だけを、薬物で消し去っても、
何のケアにもならないというコトが
お解り頂けたでしょうか。